野田聖子議員「障害者無差別殺人が起きると思ってた。社会の多数が障害者に嫌悪を持ってるから」

>特集ワイド:相模原殺傷事件 感じた嫌悪「いつか起きる…」 長男が障害持つ野田聖子衆院議員 - 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160817/dde/012/040/003000c
>社会に与えた衝撃はあまりにも大きい。19人の命が奪われた相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」殺傷事件。殺人容疑で逮捕された容疑者の常軌を逸した言い分に、絶句した人も多い。
>重い障害を持つ長男真輝(まさき)ちゃん(5)を育てながら国政で活動する自民党野田聖子衆院議員は何を語るのだろう。【構成・吉井理記、写真・内藤絵美】

>−−植松聖(さとし)容疑者(26)は、事件前の同僚らとの会話や逮捕後の供述で「障害者は安楽死できるようにすべきだ」などと、障害者を大量虐殺したナチスに通じる差別的発言をしていると報じられています。

> 野田氏 思うことがあり過ぎて、考えをまとめられていませんが……。率直に言うと、通り魔のような無差別殺人と比べて、私は意外性を感じなかった。
>「いつかこんなことが起きる」って。なぜなら息子を通じて、社会の全てとは言いませんが、相当数の人々が障害者に対するある種の嫌悪を持っていると日々感じてきましたから。

> −−社会の嫌悪、ですか。

> 野田氏 息子は、心臓疾患や脳梗塞(こうそく)などで11回もの手術を小さな体で乗り越え、来年からは小学生になります。その息子の治療について、インターネット上にはこんな声もあります。
>ある人は「野田聖子は国家公務員だ。今、財政赤字で税金を無駄遣いしてはいけない、と言われている。公務員であるなら、医療費がかかる息子を見殺しにすべきじゃないか」と。
>これを書いた人は、作家の曽野綾子さんの文章に触発されたようです。


> −−確かに曽野さんは著書「人間にとって成熟とは何か」で、野田さんについて、
><自分の息子が、こんな高額医療を、国民の負担において受けさせてもらっていることに対する、一抹の申し訳なさ、か、感謝が全くない−−>などと指摘していますが……。

> 野田氏 私、曽野さんを尊敬していたから、読んだ後に頭が真っ白になって。要は障害があると分かっている子供を産んだ、その医療費は国民が負担する、ならば一生感謝すべきだ、と。
>私は何を言われても平気ですが、私が死んだ後、一体息子はどうなるのか、と慄然(りつぜん)としました。

> 健常者と呼ばれる人たちの中には、「障害者の存在は無駄で、国に負荷をかける」と信じている人がいる。この国から障害者がいなくなることはあり得ないし、高齢化やら何やらで、今は誰もが障害者になる可能性があるのに。
>障害者は「可哀そうな存在」ではなく、将来「なるかもしれない自分を引き受けてくれている存在」だ、ぐらいの気持ちになってくれたらな。