今日、BSで映画『JFK』が放映される。何度か説明したが、この
映画は徹頭徹尾史実を歪曲したデマゴキーで、歴史家や暗殺
研究家から批判されたが、日本ではどこがデマなのか
以外は指摘しないようだ。
https://www.youtube.com/watch?v=w16bYZ-4nmE
嘘を大まかに分けると以下の3点となる。
①「実写フィルムと政治家の発言の用法が恣意的だ」
②「主人公ジム・ギャリソンの嘘を描いていない」
③「狙撃事件の描写がデタラメだ」
時間も無いので、今日は①だけを手短に説明する。
『JFK』は現場でロケを行い実写フィルムを多用したため
ドキュメント・タッチで描かれており、陰謀説に信憑性を
感じる人も多いが、フィルムの陰謀説に都合の悪い
部分は一切引用されていない。
ストーン監督や研究家、特に軍産複合体黒幕説を
支持する一派が嫌う部分だけを引用すると『JFK』
冒頭はこうなる。いわば、奥菜秀次版『JFK』だ。
文はナレーション、「」内は実写の引用だ。
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以下はアイゼンハウワー大統領の退任演説だ。
https://www.youtube.com/watch?v=Gg-jvHynP9Y
「我々はもう、第二次大戦や朝鮮戦争のように
受けて立つ形の戦争はできないのです。しかし、
今の我々には軍産複合体があるため、我々
を攻撃しようとする国は無くなりました」
米軍は太平洋戦争では日本のゼロ戦、朝鮮戦
複合体のおかげでそれも無くなったのだ。
そして次期大統領ケネディは若き日のベストセ
ラー『英国はなぜ眠ったか』でアメリカには軍産
複合体が必要だと説いた彼らの生みの親だった。
ケネディは大統領選直前に出した本でも軍備の
よりミサイル戦力で劣っているというフェイク・
ニュースを公言して見事勝利し、レーガン以前
の大統領では最大の軍拡を行った。
罵倒。
本気で信じているかもしれないと思うと、落胆せざ
るを得ません。ソ連の軍事戦略に関する最近の公
式文書には、根拠が無く荒唐無稽な主張が各ペー
ジに並んでいるのです。」
あの運命の秋、ケネディは人気キャスター、ウォ
ルター・クロンカイト相手にベトナム戦争の見通しを
語った。
たちもいますが、それは大きな誤りです」
そしてケネディは人生最後の公的メッセージ
であるスピーチで延々と軍拡功績を語った
のであった。
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これら事実を念頭に置いて『JFK』を観る
のも悪くはないだろう。