告知 平成26年9月23日(火) 秋分の日

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「 人 間 は 本 当 に 救 わ れ る の か ? 」
『21世紀に生きる日本人のための浄土思想を求めて』 第二回 出版記念講演会
 冠省  本年3月23日に、拙著のローカル・ベスト・セラー達成記念講演会を行いました。私は 「このような抹香くさい講演会をしても 出席者は15名が せいぜいだろう」と思っておりました。ところが、予期に反して 90名近い方々がご出席下さいました(当方の名簿には85名の出席記録がありましたが、その後「名簿には名前を書かなかったのだが、第2回は いつされますか?」という電話をいただいたので、実数は90名に近かったのではないかと思います)。これには本当に驚きました。形には見えないものの、今、この国が大きく変わろうとしているのだなあと 強く感じました。

 さて、第一回の講演の際に「この講演は シリーズで行います」とお約束しました。講演中に 皆様から私に寄せられた熱い眼差しに感動して そのように申し上げたのですが、「第二回のテーマとして 何をとり上げるのがよいだろうか?」と思うと、これが大問題であることに気付きました。「第一回の出席者の方々は、何を聞きたいと思って 私の講演にいらっしゃったのか?」と毎日 考えるところとなりました。最終的に、「浄土思想」という拙著の名称から、「救い」というものに強い関心をお持ちなのでは…と思うに至りましたのは5月の終り頃でした。そこで、第二回のテーマを「人は本当に救われるのか? 人は何によって救われるのか? 自力か? 他力か?」とすることと致しました。

 いかなる宗教も 誕生の動機は「救い」です。これが宗教と哲学・神学との決定的な違いです。「絶対者(神仏)とは何か?」、「人間とは何か? 生きるとは何か?」、「人間と絶対者との係わりとは?」、これらは 神学・哲学でも探求します。しかし、「救い」は 万人済度の強い願望を持った 宗教家の魂にしかありません。神学者の心には 万人済度の願望がありません。もし、これが神学者にあれば、彼は職を辞して宗教家になっています。

 宗教家を宗教家たらしめている 万人済度の願望を、道元は『修証義』第4章の冒頭で、「菩提心を発すというは、己れ未だ度らざる前に一切衆生を度さんと発願し営むなり、たとい在家にもあれ、たとい出家にもあれ、或は天上にもあれ、或は人間にもあれ、苦にありというとも、早く自未得度先度他の心を発すべし」と謳いあげています。道元の言う菩提心を 数十年に亘って 己が魂で燃やし続けた者のみが、「これが救いだ!」というものを掴みとることができるのです。第二回 出版記念講演会では、長年に亘って「神から最も嫌われた男」と思ってきた私が、齢60歳にして掴みとった「救い」について話します。

私は 浄土思想の講演をシリーズで行うにおいて、何か不思議な縁を感じています。5月の終りに 第二回のテーマがようやく決まったとき、急いで アミュゼ柏に会場予約に参りました(暑さが治まる9月10月にしたいと思いました)。既に 会場の「プラザ」の9月10月は予約満杯です。ところが、彼岸の9月23日の午前だけが、「お前が来るのを待っていたよ」と言わんばかりに 空いていたのです。私は この縁を不思議に思います。同時に この縁をおろそかにしてはいけない、何ごとにも真剣勝負で臨まねばならない と感じます。下記の次第にて、第二回も 第一回に劣らず 渾身の情熱を傾けて話しますので、是非 ご参集下さいますよう、伏してお願い申し上げます。 敬具                
 平成26年 初夏 
              柏市議会議員 上橋 泉
〒277-0831 柏市根戸467−119
電話:04−7134−1237 

――― 講演会の次第 ―――
日時:平成26年9月23日(火) 秋分の日
開場 午前9時15分   開演 9時30分   閉会 11時30分

会場:アミュゼ柏 の「プラザ」 (柏駅東口「そごう」と「スカイプラザ」に はさまれた広い通りを直進、デイリヤマザキのコンビニがある交差点を左折、50m進むと 右手の総ガラス張りの建物が アミュゼ柏です。 電話;04−7164−4552 )
※アミュゼ柏には、駐輪場(自転車・バイク) しか ありません。
会費:無料
出席のご連絡:資料の準備の為、上橋泉事務所まで ご連絡いただけると助かります。
連絡先:上橋泉事務所   FAX:04−7134−1776
            メール:kamihasi.izumi@silver.plala.or.jp
追伸:
 1.第一回の講演が YOUTUBEに 全部載りました。二時間に亘る講演が 全部アップロードされています。サイトは以下の通りです
https://www.youtube.com/watch?v=WMt5hUXQEFA&feature=youtu.be です。
如月出版のサイトから、拙著を探すことによってでも入ってゆけます。
録音スイッチを早めに入れたので、最初の3分58秒は 講演に入っていません。会場の雑談が録音されているだけです。アイコンを 3分58秒に進めて聞いて下さい。

 2.アメリカで、「人間の実相」に新しい光を照らし出す本『プルーフ・オブ・ヘブン』(早川書房;白川貴子訳)が出版されました。ネット書店のアマゾンで 第1位の売り上げを記録しました。著者は、世界的にも高名な脳神経外科医のエベン・アレクザンダーです。一週間ほど脳死した彼は、天国から生還後、天国で体験したことを記録しました。彼は 彼の脳死中の診察記録を克明に分析して、彼が天国で見聞きしたことが 決して幻覚ではないことを証明しています。
  彼の天国体験記録から、古今東西の多くの宗教家が説いてきたことが 決して観念の産物ではなく実体のあるものだ と彼は言っています。逆に 我々が五感で実体として感じているものこそ、実は空疎なものであることを明らかにしています。これは 私が第二回講演会で話す「救い」のとらえ方についても 決定的な影響を及ぼすものです。


書籍紹介 『プルーフ・オブ・ヘブン』
(エベン・アレグザンダー著:白川貴子訳:早川書房
上橋 泉
著者は、米国人で世界有数の脳神経外科医である。著者が告白するように、彼は人間の意識は脳神経細胞の生み出すものと何の疑いもなく信じていた。2008年、彼は死亡率の極めて高い細菌性髄膜炎を発病し、7日間昏睡状態に陥る。大脳新皮質が完全に反応を示さなくなっただけでなく、下位脳幹と脊髄の原始的な自動反射運動すらもなくなり、完全な意味での脳死状態に陥る。この状態では、人間は夢のみならず幻覚を見ることもなくなる。
地上での7日間に相当する間、エベンは天使に案内されて天国を体験する(「体験する」と表現せざるを得ないのは、天国は五感で知るのではなく、全てを霊的に知ることになるからである)。彼は天国入りした段階で、天使から「あなたは地上に帰っていただくことになる」と告げられて天国の体験が始まる。
地上では時間も空間も線的順序で移動する。即ち、明日を経ないで明後日に行くことはできない。太平洋を越えないで米国に行くことはできない。ところが天国では時間空間が存在しないので、即座に遠い時所を体験することができる。さらにエベンの意識からは論理的思考がなくなり、直接的且つ即時的に物事の本質全体を把握できるようになった(注:これが【般若の智恵】である)。しかも、この理解は言語を介在しない理解であった。
エベンは、神について「豊かな情緒が備わり、その人間味は我々以上である」と述べ、「無条件の愛を表す神は全ての人の中に内在し、全ての人が神とひとつにつながっている」ことをまざまざと実感する。彼は天使から次のことを告げられる。
1. あなたは永遠に深く愛されている。
2. あなたは恐れることは何もない。
3. あなたのすることに一つも間違いはない。
エベンは「神は愛であるが、人間に自由意思を持たせるために宇宙に邪悪を残してある。人間は自由意思を働かせることによって、神の意図する姿に帰ってゆくことになる(注:これが【煩悩即菩提】である)。その歩みは、高次の存在たちによって常に見守られ続けている」ことを知る。人間が純粋な霊的自己に立ち返る方法について、「愛と思いやりを示し、自己に豊かに備えられている、宇宙の高次の存在のアイデンティティを引き出す必要がある(注:これが【祈り】であり【瞑想】である)」と、彼は述べる。
天国がどこにあるかについて、エベンは「物理的に遠い場所ではなく、周波数の異なるところに存在している。今ここにあるにもかかわらず、我々はそのことに気づかないでいる」と述べている。
著者が高名な脳神経外科医であるところから、大きな話題を呼び米国のネット書店アマゾンでは2012年売上第1位を記録した。




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