給与を支払うホワイト中小企業と労働争議

いわゆる出版業界には三大出版社というのがある
集英社講談社小学館である
それ以外の出版社は逆に経営が厳しいとも言われ、またマスコミのターゲットとされることもある。
逆に巨大な権力である三大出版社が何をしてもメディアは優しい。

また、テレビ業界でいえば、広告代理店電通が相当なシェアを占めており、電通に関する批判は自粛するというのが規制メディアの常套(じょうとう)となっている

たとえば東京オリンピック招致に金銭を電通が送ったという疑惑が欧州をはじめて公然と報じられたが日本では、報道に規制がかかっていて、電通の名前自体が出てこない。

したがって、こういった大企業についての実名報道はないためネットでしかその企業名を知ることが出来ない
http://biz-journal.jp/2016/11/post_17123_3.html
ビズジャーナルでは電通の社名に言及

また、派遣切りといわれる非正規雇用を解雇したことが社会問題となったが、主に解雇を行ったのが、テレビ局に大々的に広告を出しているトヨタ自動車などであったことから、解雇をした企業名はテレビでは報道されなかった

したがって、テレビが会社名「トヨタを報じないものだから、私たちはネットで通じてしか、解雇した会社の名前を知ることができない

まぁ「トヨタ」「派遣切り」でグーグルすれば多数ネット報道は見られるわけだが、TBSを始めとする民放は、広告を出してくれている大手企業であるトヨタ自動車の名前は報じない
http://toyotaroudousya.blog135.fc2.com/blog-entry-1173.html
むしろ、なぜか、トヨタ自動車ではなく、麻生政権が批判され
TBSをはじめとするマスコミの報道もあって、民主党政権が確立するにいたった
(なんと、そのときは、自民党片山さつき議員まで派遣村に参上した

たしかに労働者の安定雇用が維持されることは重要である

いわゆる労働問題というのは残業したけど給与が支払われないとか
本人の意志に反して残業させられて、法定時間以上の残業をしたけど、記録することを許されないとか
(したがって残業時間を過少申告させられて、残業代も支払われず)
その結果、鬱になって自殺するといった具合である

http://www.huffingtonpost.jp/2017/01/20/dentsu-matsuri-takahashi_n_14281182.html
電通における新入社員の過労死自殺などは、その典型例といえるが、そのなかで、過労死自殺した東大卒の従業員への暴言などが問題になった。
いずれにせよ、残業代を払わないことは悪いことだと思うが
既成メディアは「大手広告代理店」と報道するが「電通」とは報道しない

さて、先日、TBSが「労働問題」を扱ったというので、興味をもった
今回は社名が報道されている
中小企業を「実名報道」したのはNEWS23というTBSの番組
http://lite-ra.com/2017/02/post-2903.html
ちなみに、かつてNEWS23は僕が中学生のころは筑紫哲也氏が番組をやっていた
後に、筑紫氏を知る人にあったところ、筑紫哲也の息子さんがカメラマンかなにかで
彼の息子の写真の個展を紹介して欲しいとか
息子さんをカメラマンとして御社で使っていただきたいとか、そういった身内びいきな雰囲気を感じたという

今回TBSは「中小出版社」とは紹介せず中小出版社の実名(実社名)を報道している
こういった、社会的制裁まがいのことをTBSが、加える気満々なのは、
それはTBSと、その中小出版社との間になにかがあったのだろうか?
トヨタを「大手製造業」と報道し、電通を「大手広告代理店」と報道して会社名を隠したTBSと同じTBSなのだろうか?

そのNEWS23で紹介された実会社名で検索すると、ヘイトとか差別というキーワードに遭遇する
しかし、その中小企業ではなく、実際に差別を起こした企業として、有名な大企業があるだろう
(そのNEWS23が取り上げた中小出版社がどうして差別と関連付けられるかは不明ですが、出版イベントの妨害などの事件があいついていることは事実であり、そう信じ込んでしまっているひとが多いのは事実の模様)

上田卓三議員が、トヨタ自動車を中心となってアイシン精機など同族企業が、被差別部落の一覧(住所、産業などを詳述)を記載した「地名総監」を購入したという事件である
http://rensai.ningenshuppan.com/?eid=199
当該事件は、国会で取り上げられて法務省が出版物を回収するという騒動になった。

それ以降、採用にあたっては、被差別部落出身か否かを確認するために提出させられていた「戸籍謄本」の提出がなくなったという。つまり、どれだけ優秀な大学を卒業していても、本籍地で採用差別されるという具合である。

したがって、ブラック企業といえば社員を自殺に追い込んだ「電通」などであろうし、ヘイト企業(差別企業)といえば、組織的に被差別部落地名総監を購入して、採用差別に悪用したトヨタ自動車であろう
また不当解雇といえば、大量の派遣切りを出して、自民党政権の崩壊まで追い込む世論を作った「トヨタ自動車」であろう

なぜ大手マスコミTBSは「電通」「トヨタ」が、オリンピック委員会に金銭を送っても、被差別部落出身者に差別をおこなっても実社名を報道しないでヘイト企業ともいわないで、会社の規模が小さいと「実社名報道」をおこない「ヘイト企業」とレッテルをはり、実力行使による妨害事件が発生するまで扇動するのか

さて、上記の、TBSが実名報道した出版社と、その会社の元従業員の問題であるが、基本的に「残業はなし」で「勤務時間中の給与は全額しはらい」という点で、ホワイト企業といわざるを得ない。

その中小出版企業で実際に働いたことがないので、なんとも言えないが、その元従業員の人は「安倍政権をたおせ」という主張のデモや街頭活動に参加するなど(少なくとも当方には元気に見え)、自殺に追い込まれた電通社員とは違った様子である。

残業強制もなく、賃金未払いもない「ホワイト」企業が実社名報道を、権力(大手テレビ局)によってなされる。
その一方で、数々の問題を起こしてきたトヨタ自動車電通は、会社名すら報道されず「大手広告代理店」とか「大手製造業」としか報道されない。

やはり、商業マスコミの報道の姿勢は偏っているように見えるのは、私だけだろうか。

ちなみに出版物の内容であるが、他社が出版しているような内容も多い。
少し疑問に感じたのは「マイナンバーで在日がいなくなる」などの虚偽の情報を流していた「余命三年時事日記」なるブログを書籍化している点である

そもそも、マイナンバーとは、TPP(発効により12カ国の間で労働ビザなしで働けるようになる)により、漢字が読めない外国人労働者も含めて雇用することから、数字で人間を管理するという方法であり、経団連が提唱してきた「外国人労働者の受入」のために推進されてきた

したがって、今後はアメリカのSNS番号のように、その番号を貸し借りすることで、不法入国した外国人が、他人になりすまして働くということができるようになるというのが、マイナンバーが持っている可能性である

実際にアメリカに住んだことがあれば、マイナンバー(SNS)の貸し借りが外国人達によって行われているのは周知のことだろう。その是非は、移民受入の賛否と関連するので後日にするが、たしかに「余命三年時事日記」には誤記が多く、マイナンバーを利用した犯罪は増えても、在日外国人にとっては、より日本人と同じように扱ってもらえるので、外国人にとってはメリットのほうが大きいだろう。

事実在日朝鮮韓国人は消えていないので余命三年時事日記というのは、まぁ信頼性にかける(妄想ネタが多い)ブログではある

区役所職員によるマイナンバー悪用事例
http://gokigen55.blog.so-net.ne.jp/2017-01-12-2
(引用)「中野区元臨時職員高橋健一郎の手口や画像は?
中野区の元臨時職員高橋健一郎の臨時職員としての仕事は?
2014年の10月〜15年3月まで臨時職員として電柱に設置した住所表示板の点検業務。
2016年の3月に再雇用され、マイナンバーカードに関する業務。
高橋健一郎が情報を盗み見たのはマイナンバーカードに関する業務についていた頃と思われます。

高橋健一郎は臨時職員として、中野区の「住民情報基盤システム」に接続し、名前、性別、家族構成、住民基本台帳の内容を閲覧できる権限を与えられていたとのこと。」

たしかに住民基本台帳制度ができて、除票データと世帯データを組み合わせることにより、実家をでた一人息子などの情報をしることができ、その結果、親子関係を偽って電話をする「振込詐欺」が考案されました。

警察の場合、自動車免許登録データベースなどで個人認証を行うことが出来ますが、末端の市役所職員(や臨時職員つまりアルバイト)が、そのような個人情報を行っていることは非常に残念。

<産経>
堺市の職員が60万件以上の有権者情報(住民票データ)を持ち出した事件
http://www.sankei.com/west/news/150913/wst1509130055-n1.html
堺市有権者68万人分の名簿持ち出し自宅パソコンで一時保管…59歳課長補佐処分へ」

したがって、櫻井よしこさんが反対していたように、住基ネットなどは各種の犯罪を行うさいには非常に便利であり(自治体の職員に小遣いを渡しておけばいいわけだから)やはりリスクが高かったものだと言わざるをえない。

桜井よしこ
「 絶対に実施してはならない住民基本台帳ネットワーク 」
週刊ダイヤモンド』 2002年5月18日号
http://yoshiko-sakurai.jp/2002/05/13/151
(引用)
ファイアウォール」などその道の専門家は、容易に破ることができると語る。総務省ファイアウォールをどれほど強調しても、日本の旧科学技術庁はじめ行政府の多くの部門のコンピュータが侵入されてきたことは事実である。コンピュータシステムで破れないもの、絶対に安全なものはないのだ
(引用)

さて、既存マスコミはこういった利権(マイナンバーなどはシステム受注で、何兆円もの公共事業になっている)は追求しないで、トヨタ電通も追求しないで、中小出版社を実社名で攻撃する。

ここらへんの商業マスコミのアンバランスさ・不均衡さに違和感を感じる人は多いのも納得できる。
巨大マスコミ(TBSなど)は、その保有する権力の大きさを大いに認識して、公平な報道を心がけるべきだろう。

上記でマイナンバや住基ネットの情報漏洩に言及したのは、今後、雇用する側と従業員の間で紛争が起きた際に、雇用主から無断で抜き出したデータを活用(場合によっては悪用して)、自己の立場を有利に進めることが危惧されるからだ
いずれにせよ、情報を抜き取られた被害者は、職場(雇用主)ではなく、区役所でいえば情報を抜き取られた各個人も含まれるのではないだろうか。

マスコミは、もっと個人情報の漏洩など、現在多発している特殊詐欺事件の根源を問う報道をやったほうがいい。