「排外デモ」がヒットする理由


昨年12月の自民党政権誕生までは、民主党が与党であった。
したがって、保守系市民運動のデモもターゲットを民主党にしていればよかった。
しかし、民主党が壊滅的な打撃を受けて崩壊したことにより、保守系市民運動は攻撃の対象を失った。


1.16民主党大会を包囲せよ3 視聴料を払いたくなってしまう村田春樹

https://www.youtube.com/watch?v=8XG0onDCDTc
上記は、保守系市民運動民主党を攻撃する様子。


ちなみに上記の動画で攻撃されている民主党小宮山洋子には、選挙区で長期間にわたってビラが配布されていたようである


ビラ画像
http://f.hatena.ne.jp/mh200011/20120330232803
チャンネル桜によると20万枚配布されたとのこと)


しかしながら、民主党は壊滅し、小宮山洋子は政界引退を表明した。
それ以降、保守系市民運動は、動員数を減らすことになる。
たとえば、チャンネル桜のデモは、民主党政権下では3000人〜5000人の参加が当たり前だったが、最近は300人〜500人ていどに減少しているということ。この数字が正確であれば10分の1に減少したことになる。


これは、レーガン政権・ブッシュ政権が、ソビエト連邦と対峙して、冷戦に勝利した後に、反共ムードが薄れ、軍需産業が縮小されたという現象にも似ている。共産主義という脅威が消滅したことにより、アメリカは新たな敵をさがすことになり、「湾岸戦争」「コソボ内戦」「イラク戦争」など民族紛争に軍事介入するという方向性になる。(ちなみに今年の夏にはイランに対して行動を起こすともいわれている)


もちろん、保守運動界にも、他にも取り組むべきトピックはあるのであるが、朴槿恵政権が韓国に誕生したことや、金正恩政権が北朝鮮に誕生したことで、韓国からは反日的な言論が連日のように飛来して、北朝鮮からはミサイルなどの軍事的恫喝まで飛来してくるようになった。

韓国で抗議デモ 安倍首相の人形や日本の国旗燃やす

https://www.youtube.com/watch?v=SSWFHCT3nsU
つまり民主党政権下では「民主党」が脅威だったのであるが、それ以降は「韓国」「北朝鮮」が連日のように反日的な言論を繰り返し、既存の右派だけではなく、一般市民も危機感を感じるようになった。


そういったなかで、安倍政権誕生(12月)後の1月から新大久保デモが開始されているわけであり、時期的な相関性を感じる。また安倍政権実現を切望してきたチャンネル桜が、安倍政権がTPP交渉参加を表明したことで、それに不満を感じる層が、いわゆる新大久保を中心とする「排外デモ」に集まっている。


そもそも在特会が注目されたのは、カルデロン事件に関する蕨市でのデモであり、批判的な報道をされることで注目を得た。したがって、桜井誠氏は批判的な報道をされたとしても参加者が増えるということを体験的に理解しており、メディアが注目しやすい新大久保をデモの場所に戦略的に選んでいると思う。


いずれにしても、安倍晋三にしては、北朝鮮とは対峙する意欲があっても、韓国に対してはそういう発想がない。日韓基本条約朴正熙政権に資金援助を決めた岸信介の孫であり、朴槿恵朴正熙の娘である。頻繁に連絡をとっているという風聞のある両者ではあるが、親日派として選挙期間中に攻撃された朴槿恵としては、なにより「反日」的な発言を継続しなければならないだろう。


日本が韓国の植民地【村田春樹】こんな授業受けたかった?

https://www.youtube.com/watch?v=TFWASvmNNss


上記動画を見ると村田春樹氏は「韓国が日本を支配する」とか、戦前ですら「韓国人が日本に植民したのだから、日本は韓国の植民地だった」という見解を展開している。
そういった見解に影響を受けた保守系市民が「排外デモ(嫌韓デモ)」に参加しており、国会やメディアで批判的に取り上げられたことにより今後も参加者は増えるであろうと思う。
つまりカルデロン追放デモで参加者支持者を増やしたのと、同様の成功を在特会など報道保守がおさめようとしていると分析できる。


まぁ、個人的には、韓国・朝鮮から流れてくるニュースが連日ああいった具合なので、そりゃ日本人にも同様の感情が発生してしまうのは、当然だろうと思う。