一重まぶたは生きづらい!?整形YouTuberに聞いてみた｜ネット急上昇現場行ってみた。｜NHK NEWS WEB
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「整形アイドル轟ちゃん」。フォロワー数36万人を超える女性YouTuberだ。これまで1000万円以上を整形手術に使ってきた。その経験を、ネガティブな面も含めて全て公表することで、リアルな整形について知ってほしいと活動を続け今年で３年目を迎える。
午後９時。所属する事務所で話を聞かせてもらった。
占） 今日一日のTwitterのトレンドワードに「一重まぶた」がありました。どうしてこの話題が盛り上がったと思いますか？
轟）争いっぽくなっていますよね。かつては、多くの人が二重のほうがいいと思っていたけど、最近は一重を売りにするタレントさんも出てきて、意見がぶつかるようになったのだと思います。一重推しの人も二重推しの人も出てきた。ある意味、いい傾向なのかも。価値観が多様化してきたともいえます。
占）自分はまだその傾向に追いつけていません。理想の容姿を求めてしまうところがあります…
轟）私もまだそういうときありますよ。自分で自分の美を追求するのはいいんです。でも、その価値観を人にぶつけるのは違いますよね。みな善悪を決めたがる、線引きしたがる。そこで争いたい人がいるという感じがします。
占）容姿について言い争う現在の状況をどう捉えればいいでしょうか？
轟）人のことを引きずりこみたいんでしょうね。自分が「一重がダメ」と思ったら、他人の一重もけなしたがる。美醜の価値観はみなで共有しなくていいと思うんです。私は今、YouTubeで活動していますが、ずっと「人を攻撃するのは違う」と思ってやっています。人に価値観をぶつけないという意識が大事だと思います。私みたいな外見にコンプレックスを持っている人がそういうのを広めて行けたら良いと思います。みんながちょっとでも外見主義の世の中になにか感じてくれたらいいなと。
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【一重まぶたの呪いとは】「美しさ」を人にぶつける世の中とどう向き合えばいいのでしょうか。https://t.co/ezrbFt9zu6
— NHKニュース (@nhk_news) November 6, 2019
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占）容姿を元にした生きづらさについて、男性と女性ではどこが同じで、どこが違うとお考えでしょうか？「女性のほうが大変ですよ」という女性の声もありますが…
轟）女性っていろんなファッションがあったりしても顔が…と言われることがよくあります。私も言われたことあります。顔がかわいくないから、その洋服は似合ってないとか。顔って議論しなくてもたたきやすいところなんですよね。みな、最初に顔を見る。人を攻撃したい人が何も考えずにそこをたたく。男性は、女性よりもファッションで見てもらえる感じがします。顔だけで見られることは女性よりも少ないのでは。でも、私のファンにトランスジェンダーの方もいて、その方は顔で悩んでいますね。男性でも、顔のことで悩んでいる方が増えてきたようにも思います。クリニックでも男性多いですし。年配の男性も。
占）轟さんは、「一重まぶたの呪い」から解かれたんですね？
轟）私はまぶたを４回手術しました。整形していた時は「二重じゃなきゃだめ」と踊らされていたようにも思います。いつ呪いが解けたか？それは「幅広二重」を今の奥二重に戻した時かな。ちょうどYouTuberとして活動し始めたころだったと思います。自分の顔に固執する必要がなくなったように思います。幸せってなにかと聞かれたら「自分の顔を気にしないこと」と答えます。世間一般が言う美しさの基準では、幅広二重のほうがくりくりしてかわいいけど、私は今の奥二重がいいと胸を張って言えます。呪いから解き放たれるためには、まず自分が自分に納得することが大切なのだと今では思います。
占）じゃあ今では「一重のままでもよかった」とさえ思っていますか？
轟）そうかもしれません。好きな仕事をしていたり、友だちに恵まれていたら、整形していなかったのかも。自分の心の隙間をうめるために整形していた面があったのだと思います。
占）では、私が「一重まぶた」の呪いから解き放たれれるにはどうしたらいいんでしょう？
轟）「一重だから悪い」と善悪を決めつけすぎでは？そもそもそれは本当に「呪い」なのでしょうか。「一重がいいか、二重がいいか」も、時代によって変わります。永遠に続く呪いじゃない。素敵ですよ、占部さんのその目。目頭が切れ込んでいて、クールな感じですごくいい！
占）今、容姿に関する言葉が、頻繁にトレンド入りしています。特に女性の容姿についてが多いんです。受付の人は冷たく見えるからメガネ禁止とか。私たちの社会は容姿とどのように向き合っていけばよいのでしょうか？
轟）メガネの女性は冷たく見えるというのは、相手のことを景色や景観だと思っているのではないでしょうか。ちょっと違うと思います。が、だからといって女性を見るなとも言えません。どこまで外見主義でいいのか。攻撃しすぎてもいけないし、愛ですぎてもいけない。線引きが難しい。女性も、ここからはだめ・ここまではＯＫという価値観はそれぞれ。完全に合致させるのは難しいです。変に取り締まりすぎて自由がなくなるのはよくないですが、なぜそうするのかの理由がほしいですね。目で見て不快だから、目で見て楽しいから、というだけでは社会としてそれを押し出していくのは、違うのではないかと思います。
占）そうした世の中を変えるにはどうすればいいでしょうか？
轟）ネット上で攻撃し合うのではなく、リアルな関係で考えを連鎖させていくのがいいのではないでしょうか。有村架純さんのお姉さん、藍里さんが整形されて、みなが整形について考えるようになりました。テレビで、妹さんに比べられてという話を、泣きながら話していました。あれで考えが変わった人もいるのではないでしょうか。
私も、外見主義で人を傷つけるのはよくないと言い続けていますが、なかなか変わりません。でも、ファンの人たちの中には徐々に変わってきたという人もいます。私みたいな人間がちょっとずつちょっとずつ問題提起をしていって、種をまいていくことが大切かなと思います。
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